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ひとこと言いたい!

〜管理人が 親鸞学徒の立場で 混迷する世の中に ひとこと物申すコーナーです〜

【2007/01/27 更新】

親鸞会 熊本 「菩薩と仏、違いを知ってますか?」

 どうも、よう分からんとです。

 新聞に載っていたのですが、
「お帰りなさい、菩薩様 盗まれた仏像戻る」。
 気をもんでいた人もあったでしょうが、球磨郡あさぎり町須恵の阿蘇釈迦堂から平成16年2月に盗まれ、オーストラリアの個人の手に渡っていた県指定文化財の仏像二体が地元住民の手で買い戻され、19日、約3年ぶりにお堂に帰ってきました。
  買い戻されたのは、1304年作の「文殊菩薩座像」と「普賢菩薩座像」で、いずれも高さ約80センチ。本尊の「釈迦如来座像」とともに盗まれ、本尊は県外で押収されて、翌年11月に戻って
きましたが、二体は行方が分からなくなっていたのでした。
  戻ってきて、関係者の方はホッとしておられるでしょうが、どうも腑に落ちんのは、「菩薩」の像を、「仏像」と言っていること。
「えっ?別に、そっでよかたい」と思われる方も多いでしょうが、そもそも、「菩薩」とは、「ぼだい・さった」というサンスクリット語の略で、英語でも、「ボーディ・サットバ」という単語があり、スティーリー・ダンというグループの曲の題名にもなっているほど、知られた単語です。

「ぼだい=ボーディ」とは、本当の幸せ、「さった=サットバ」とは、求める人、という意味で、本当の幸せを求めている人のことであり、仏という最高のさとりを求めている人のことを、仏教では、「菩薩」といわれるのです。

 さとりといってもピンからキリまで、全部で五十二の位があり、これを「さとりの五十二位」といわれます。その中の最高のさとりを、「仏覚」ほとけのさとり、というのです。
  その最高の仏のさとりを目指して、今、求めているのが菩薩様ですから、仏ではないのです。仏の弟子が菩薩、菩薩の先生が仏、なのです。

 今回の場合、釈迦如来の座像は、如来=仏ですから、仏像といってよいのですが、文殊菩薩、普賢菩薩は、まだ仏ではありませんから、正確には「仏像」では、ないのです。

 いや、実はこれ、京都のさる有名寺院でも、説明書に「この本尊は、弥勒菩薩という仏さまです」などと表記していたくらい、よく間違えられています。専門家ではない記者さんが間違えても、仕方ないかもしれませんが、これを縁に、「仏」と「菩薩」の違い、よく知っておいてくださいね。

 

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