親鸞会熊本 ひとこと言いたい!
〜管理人が 親鸞学徒の立場で 混迷する世の中に ひとこと物申すコーナーです〜
【2007/10/31 更新】
本当に満足できる時はいつのこと?
寒くなりましたねえ。特に10月21日朝は、放射冷却現象で、各地でこの秋一番の冷え込みでした。
阿蘇山上で1.8度、阿蘇市乙姫では0.3度、草千里の池には、もううっすら氷が張ったそうです。朝日にキラキラ輝いて、キレイだったとか。
考えたら、ちょっと前まで「今年の夏は、暑かねえ」「今日も、また猛暑日てよ」と、会話していました。
それが、今度は「寒かねえ」「ほんなこつ、風邪引いたとよ」といった挨拶が交わされることでしょう。月日のたつのは、早かですね。
おかしなもんで、夏になると、冬の寒さが恋しくなり、冬になると、夏の暑さが欲しくなります。
夏になれば冬がいい、冬になれば夏がいい。
独身時代には、結婚したいし、結婚すると、独身時代が懐かしい。
家にいる時は「どっかに旅したい」と思うのに、旅から帰ってくると、「やっぱ、わが家が一番たい!」と言う。(うちの母も、そうでした)
江戸時代の川柳にも、あります。
「壁一重 子有って泣き 無くて泣き」
長屋の風景を詠んだものです。壁一重隔てて、片や、貧乏子だくさんで泣いているかと思えば、もう片方では、跡継ぎのいない寂しさに泣いている。子供がいても苦しみ、いなくても苦しみ。
これでは、本当に満足し、安心できるのは、いつのことでしょう。
仏教を説かれたお釈迦さまは、次のように教えられています。
「田無ければ、また憂いて、田有らんことを欲し、
宅無ければ、また憂いて、宅有らんことを欲す。
田有れば田を憂え、宅有れば、宅を憂う。
牛馬・六畜・奴婢・銭財・衣食・什物、また共にこれを憂う。
有無同じく然り」(大無量寿経)
田畑や家が無ければ、それらを求めて苦しみ、有れば、管理や維持のためにまた苦しむ。その他のものにしても、皆同じである。
有る者は金の鎖、無い者は鉄の鎖につながれていると言ってもよかでしょう。金であれ、鉄であれ、苦しんでいることに変わりはなかです。
これを、お釈迦さまは「有無同然」と教えられたとです。
有っても、無くても、苦しみは無くならない。ということは、有るとか、無いとかは、本当の苦しみの根元ではない、ということですね。
苦しみの本当の根元を知り、取り除かないかぎり、人生の重荷は下ろせません。
では、苦しみ悩みの根元とは何でしょうか。それを教えられたのが、親鸞聖人なのです。
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