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親鸞会熊本ひとこと言いたい!

〜管理人が 親鸞学徒の立場で 混迷する世の中に ひとこと物申すコーナーです〜

【2008/3/7 更新】

法律に時効はあるけれど

浄土真宗親鸞会 熊本 27年前のロス疑惑が再燃し、三浦元社長が、サイパンで逮捕されました。

 報道の中で気づいた方も多いでしょうが、日本では、殺人事件の時効は、15年から25年に延長されています。
 つまり、いかに残虐な殺人を犯しても、25年たってしまえば、犯人は処罰されない、ということです。
 被害を受けた側からは、割り切れない感情も残りますが、一方で、例えば「30年前に、私は目撃した」と言う証言も、どれだけ信用できるか、甚だ疑問ではあります。そんなところから、一応の区切りとして「時効」が設けられているそうです。

 しかし、仏教の根幹、因果の道理には、時効はありません。
 因とは原因、果とは結果のことですが、仏教では、
「善因善果、悪因悪果、自因自果」
と言われ、ここで因と言われるのは、私たちの行い、結果とは分かりやすくいえば運命のことです。

 私たちの行為、仏教では「業(ごう)」と言われますが、業には結果を引き起こす力があり、これを「業力(ごうりき)」と言われます。
 そして「業力不滅」と言われ、業力は決して無くなりません。だから、何年たとうが、何十年たとうが、「まいたタネは、必ず生える」。因果の道理に、時効はないのです。

 しかし、結果が現れるのが、早いタネもあれば、遅いタネもあります。
 昨日まいたタネの結果が、今日現れれば、「ああ、昨日あんなことをしたからだな」と思い当たりますが、5年前のタネまきが、いま現れても、とてもそんな行い、覚えていませんし、その結果だとは分かりません。
「なぜ、私が、こんな目に遭わなきゃならんのか」
 あいつのせいだ、こいつのせいだと、人を恨んだり、のろったりしがちですが、間違いなく、自分のまいたタネまきなのです。

 時には、前世で造った行為の結果が、今生で現れることもあれば、今生でまいたタネが、未来世に結果を引き起こすこともあります。そうなると、とてもじゃないけど、覚えていないので、原因が分かりません。

 そんなところから、因果の道理が分からない、という人も出てきましょうが、絶対にまかぬタネが生える道理はありません。私に現れた結果のすべては、私の過去にまいたタネまき、行いの生み出したもの。

 なぜなら、業力は不滅だからです。

 お釈迦さまは、『因果経』の中に、こう仰せです。
「過去の因を知らんと欲すれば、現在の果を見よ。
 未来の果を知らんと欲すれば、現在の因を見よ」

 過去の原因が、現在の結果を引き起こし、現在の原因が、未来の結果を生み出していくのですから、現在の私の姿を徹底して知れば、過去も、未来も、すべて分かるということです。

 詳しくは、仏教講座「仏教の根幹 三世因果とは何か」をごらんください。

 

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